イラスト制作や3DCG制作では、作業中に大量のデータを扱うため、高性能なPCが求められます。性能不足だと動作が重くなったり、レンダリング時間が長くなったりして、作業効率が大幅に低下します。ここでは、イラスト・3DCG制作に適したPC構成のポイントを解説します。
CPU(プロセッサー)
CPUは、イラスト作業や3DCGレンダリングの処理速度に直結する重要なパーツです。
- イラスト制作:Adobe PhotoshopやClip Studioなどはマルチコアよりも高クロックのCPUを優先すると快適です。
→ Intel Core i7以上、またはAMD Ryzen 7以上がおすすめ。 - 3DCG制作:BlenderやMayaなどレンダリング作業はマルチコア性能が重要です。
→ 8コア以上のCPU、できれば16コア前後を搭載するとレンダリング効率が向上します。
GPU(グラフィックカード)
3DCG制作ではGPU性能が特に重要です。イラスト制作でも高解像度や液タブ描画で恩恵があります。
- VRAM(ビデオメモリ)は多ければ多いほど大規模な3Dモデルやテクスチャを扱いやすくなります。
→ 8GB以上、3DCG重視なら12GB以上を推奨。 - 対応ソフト:BlenderやUnityなどGPUレンダリング対応ソフトでは、NVIDIAのRTXシリーズが安定しておすすめです。
メモリ(RAM)
作業データが大きくなるほど、十分なメモリが必要です。
- イラスト制作:PSDファイルや複数レイヤーの編集でも16GB以上が快適。
- 3DCG制作:高解像度レンダリングやシミュレーション作業では32GB以上が理想。
ストレージ
- SSD(NVMe):OSやソフトの起動、ファイルの読み書きが高速になり、作業効率が向上。
→ 500GB以上を推奨、作業データは追加のSSDやHDDで管理。 - 大容量データ用HDD:3DCGの素材や完成データを保存する場合、2TB以上のHDDが便利。
モニターと周辺機器
- モニター:色精度が高く、解像度も高いほど作業が正確になります。Adobe RGBカバー率99%以上、4K解像度がおすすめ。
- ペンタブレット:液晶タブレットや板タブレットを使用することで、イラスト制作の精度が向上します。
冷却性能と電源
- 冷却性能:CPUやGPUをフル稼働させる3DCG作業では、空冷・水冷を含めた十分な冷却が必須です。
- 電源容量:GPUやCPUの消費電力を考慮し、余裕のある電源(600W以上、80PLUS認証)を選ぶと安心です。
まとめ
イラストや3DCG制作向けPCを選ぶ際は、CPUの性能・GPUのVRAM・メモリ容量を軸に選ぶことがポイントです。また、高速ストレージや冷却性能も作業効率に直結します。自分の作業内容に合わせてバランスの良い構成を選ぶことで、快適でストレスのない制作環境を実現できます。